2015年3月14日土曜日

きずなレッジで学んで

きずなレッジに来ている子の作文が、さわやか青少年センターの「ふれあいボランティア活動感想文集」で高校生賞を受賞し、表彰されました。以下に紹介いたします。

きずなレッジで学んで
(高校1年)S.S.

私は今、高校一年生です。普通に学習生活を過ごしています。
こんな私は中学生の頃、面倒な家庭環境や転校などがあり、不登校になっていました。勉強も追いついて行けずに不安に思っていました。そんな中、高校受験三ヶ月前、市役所の勧めできずなレッジの学習支援を知り、通うようになり、基本から教えてもらって受験合格できました。
お菓子を食べ、お茶を飲んで休憩して、みんなで笑って、まるで勉強会みたいで、「真面目でルールばかり」と思ってきた私に、勉強もやり方次第なんだよって教えてくれた気がしました。
受験合格して、部活に入り授業を受けて、普通の学生になれて、でもそれが普通だとしても、私には涙が出る程嬉しい今を一緒に造ってくれたきずなレッジの先生やみんなにとても感謝しています。
勉強が身になる事が、私には初めての世界だったし、そう思うたびにもっともっと頑張ろうと思えたのは、力になってくれた先生方や何気なく笑っている子供達だって私の支えになってくれていたんだと思います。
私は高校に入ってからも学習支援に出向いています。今年の受験生が集まってきている中、ある車イスの女の子に高校への不安などを相談されました。私は本当の高校の姿「楽しくて新しい事が沢山」と言いました。その子は私と同じ高校を志望してくれ、その子の考え方に私が受けた沢山の事を繋げられた気がして、力になれたのだと実感しました。
私と同じように、沢山の事情がある子供達、そういった子供達を支え学習支援への恩返しをしたいのと、それとともに私も成長していけたらと思います。

2015年2月1日日曜日

クリスマス会

笑顔いっぱいのクリスマス会
ジョベール ガリアルド


去年の12月26日、私がボランティアで参加しているきずなレッジ(学習支援)で「クリスマス会」を行いました。
参加員数は当初予定していた人数を遥かに凌ぎ60人近くの人たちが参加してくれました。主役の子供たちや先生方、私を含む学生ボランティア、ご家族の方々やクリスマス会の為に演奏しに来てくださったヴァイオリン演奏者、本当にたくさんの方々が集まったので、うれしかった反面、会がうまくいくか心配でたまりませんでした。それも今回は自分たちで料理や催し物の準備等をやらなければならなかったです。
最初はクリスマス会に対するイメージが湧かず悪戦苦闘しました。私自身、今まで「参加者」だったので、まず、今まで参加してきたクリスマス会で楽しかった思い出を思い起こし、それを元にみんなが楽しめるようなころを考えてみました。そして、私たち学生はゲームやプレゼントの内容を何度も話し合い準備をしてきました。先生方の調理班もあっという間に準備が進み先生方の行動力に驚かされつつ、『さすがだなぁ』と実感しました。
そして、待ちに待ったクリスマス会当日。私は1人で勝手に頑張りすぎたがゆえに前日に体調を崩し、声が出ないまま会に参加しました。子どもたちはいつもと番う雰囲気のせいか少し落ち着かない様子でしたが、それは私も同じでした。
最初は演奏会でした。まず、クリスマスの歌をみんなで歌い、続いて梅崎先生によるリコーダーの演奏。でも、梅崎先生の演奏に違和感を感じました。それもそのはず、普段は教科書を持って教えてくれる先生がリコーダーを持って演奏してくれている。リコーダー演奏、とても素敵でした。ヴァイオリンの演奏では普段、生で音色を聴く機会が少ないので、みんな緊張して聴いてましたが、そんな姿がとてもかわいかったです。
演奏会が終わり、続いては私たちが計画していたウォークラリーです。4人ほどのクループが、各々、教会の敷地内を周り、スタッフを見つけ課題に挑戦していくゲームです。きずなレッジの子どもたちは個性豊かな子が多いので、みんな、仲良くできるか心配でしたが、みんな仲良く行動を共にし、私たちの課題に挑戦してくれました。
たくさん動いたあとの食事会は本当に楽しいものでした。先生方が真心こめて作ってくださった料理がテーブルいっぱいに並べられ、どれを食べていいか迷ってしまいました。各自、好きなものを取り、普段は話さない先生たちと食事をとったり、楽しくお話しを食べたり会場内は「ごはんがおいしい」とたくさんの笑顔が溢れていました。やっぱり美味しいものを食べられると自然に笑みが出るものです。とても幸せでした。
最後はビンゴ大会。これはとても盛り上がりました。素敵な景品が手に入っ子。残念そうな子。ビンゴ大会はやはり、運次第なのだと改めて思い知らされました。
楽しい時間はあっという間にすぎ、閉会式で会場内のみんなの顔をみるとみんな幸せそうな顔をしていて、この会をやって本当に良かったと感激してしまいました。帰る時も今まで遠慮して話しかけてこなかった子が「先生、また遊ぼうね!」と声をかけてくれる子がいて、私たちと子どもだちのキズナが深まったんだと思うと本当に嬉しかったです。結果的に、私はインフルエンザという代償を負いましたが楽しい1日を過ごせたので平気でした(笑)
私がきずなレッジに来て早、1年、たくさんのことがありました。楽しかったことも辛かったこともあり、きずなレッジを辞めようと本気で考えたこともあります。でも、元気で明るい今の私があるのはきずなレッジのお陰です。この先、いろんなことがあると思いますが、今回のクリスマス会のようにみんなが幸せになれるように全力を尽くしたいと思います。
本当にたくさんの方々の協力のお陰で成功しました。感謝でいっぱいです。次回のクリスマス会はもっと楽しくて笑顔が溢れる会にするつもりなので、楽しみにしていてください。

2014年10月11日土曜日

藤沢市のモデル事業に選ばれました

わたしたちの活動している藤沢市では、生活困窮者自立支援法の来年よりの施行を前に、自立相談支援、就労準備支援、家計相談支援、学習支援の各事業をモデル事業として今年11月より実施することになりました。

自立相談支援は市が直接行い、その他の事業に関しては公募型プロポーザルとして公募し、応募された事業者から選考されることになりました。わたしたちは、これまで行ってきた学習支援と、これまでの事業を通しての経験を活かせる家計相談支援の2事業に応募しました。

就労準備支援事業には1事業者、家計相談支援事業には3事業者、学習支援事業には2事業者が応募し、市の福祉事務所、福祉総務課、社会福祉協議会、民生委員の代表者などを審査員に、事前に提出した提案書に基づきプレゼンテーションが事業別に行われました。

その結果、わたしたちは応募した2事業に第1順位で選考されました。これはわたしたちの提案のみでなく、これまでの実績も含めて評価していただいた結果であると思っています。

このモデル事業を通して、今後の困窮者支援のあり方を探り、来年度以降の本事業をより良いものとしていくために努めていきたいと思っています。(K)

2014年10月5日日曜日

学習支援事業「きずなレッジ」

先日、学習支援事業についてのプレゼンを行いました。その時の要旨を掲載します。
プレゼンの際に使用した資料は、こちらです。


まず、なぜ私たちが学習支援事業を始めたのかを説明させてください。

私たちは運営しているシェルターで、DVの被害を受け逃げてきた母子や様々な理由で家を出されて生活する場所がないたくさんの母子と出会ってきました。
彼らは安定した居所が見つかるまで学校に行かれないため、期間が長くなるほど、学校の勉強がおくれていく。一緒に逃げてきた母親は自分のこどもに勉強を教える心の余裕もない。このような状況を見ている中で、どうにかこどもたちに学習の場を提供できないのかとずっと考えてきました。
そのような時に、藤沢のホームレス訪問活動に参加していた高校の先生たちから、自分たちの職場でも、家庭・経済的な問題で、学習の機会に恵まれないために、退学する子どもたちがいる。そういう状況をなんとか少しでも良くしていくために、子どもたちに学習の機会と居場所を用意してあげられないだろうかと相談を受け、やってみようと昨年の秋から動きだしました。

昨年の6月に成立した「子どもの貧困対策の推進に関する法律」には、『家庭や生まれ育った環境によって、教育の機会均等が阻害されることがないよう、対策を講じることが国の責務である』と明記されています。
いまや、大きな社会問題となっている貧困や格差の問題は、児童生徒の学力差を生じさせるだけでなく、学校内のいじめ・非行・家庭での虐待・養育拒否・生徒の不登校の要因ともなっています。こうした問題は学校現場だけでは解決は困難で、社会全体で取り組んでいくべき福祉的課題であると感じ、『始めなければならない!』と思い、2013年11月に教師や学生のボランティアの方々の力を借り、学習支援プログラム、「きずなレッジ」を開始しました。

私たちの事業のコンセプトについて説明します。

きずなレッジの対象生徒は、生活保護受給世帯・生活困窮世帯の小学生~高校生と高卒認定試験の受験を考えている若者たちです。
「きずなレッジ」が対象を小学生からにしたのは、小学生、特に低学年のころからの「学習機会の習慣づけ」が大切だと思ったからです。小学校のうちから、学校だけではなかなか授業についていくことが難しく、学校以外でどれだけサポートを得られたかが、こどもたちの学力を大きく左右するとわかったからです。
確かに、事業を始めてみると、小学校低学年で勉強、特にかけ算でつまづいて、高学年に上がった時点で、不登校なる生徒もいました。
また、中学生・高校生に限らず、その年代で高校を中退または進学できなかった生徒も対象としています。「子どものいる世帯の生活状況および保護者の就業に関する調査」によると、中卒の場合、高卒者との就労先が異なり、収入の差も広がることで、生活保護受給率が一般の12倍にも及び、貧困率も4倍になるとデータに出ています。
高卒認定試験を受験・合格によって、職業の選択肢が広げられることで、自立の一歩となると思い、対象をここまでにしました。
学習支援を通じて、社会的自立・貧困の連鎖を防止が結果としての大きな目標です。
そのためには、まずは対象者全員への学習の機会・場所の提供をします。きずなレッジは、えんぴつも消しゴムもノートも教材も全部持っていなくても、すぐ勉強できるように準備してあります。学習支援にまず1度来てもらってから、継続的に通所してもらい、学習を習慣化する必要があります。
なぜなら、きずなレッジにくる生徒の多くは、学年に会った学力に達していません。基礎部分から抜けているため、基礎からおさらい復習していきます。
きずなレッジのボランティアには、現役の高校の先生がいます。試験のポイントや、入試のポイントを押さえながら、定期試験対策・受験対策も同時に行っていきます。

その後、高校進学が決まっだだけでは、安心してはいられません。4割は高校を中退しているというデータもあります。中退してから社会で働くとしても、職業は体力が必要な仕事に限られてしまい、若く体力のある時期は生活できていても、何十年先のことを感がると、安定した生活はできません。職業が限らてしまう状況を作りたくないからこそ、卒業するまで学習面・生活面のフォローをしていきます。

きずなレッジは「貧困の連鎖・こどもの社会的自立」だめだけの支援ではありません。
私たちは、「きずなレッジ」という場所を通して、自分のことを認め、自分を少しでもいいから好きになってほしいと願っています。なぜなら、自分のことが嫌いで、生きているに値しない、どうでもいい存在だと思っていては、「自分が将来、どのような生き方をしたいのか、どのような人生を歩みたいのか」なんて考えられないからです。高校進学でさえ考えられない生徒もいるかもしれません。
皆様は、こどもが夢を語れない姿をどう思われますか?哀しいと思いませんか。

きずなレッジは、彼らが自分たちのことを少しでも好きになってもらえるように、自分を認めていけるように
・安心して自分らしくいられる居場所の提供
・家庭・学校以外で出会う第3者の「大人」と接し、一人の人間として認められること
・勉強という手段を通して、自信作りをしていきます
きずなレッジに通所するうちに、解けなかった問題、できなかったことも、時間はかかるかもしれませんが、「わからない」が「わかる」にかわっていきます。「わかる」が増え、「できる」が増えます。
自尊心や意欲の低い彼らが、学習を通して、小さな「できた」という成功体験を積み重なていくことで、自信がつくと思ったからです。

実施拠点および時間について説明します。

相談窓口は、平日10:00~17:00と学習支援実施時間内を現在、想定しています。
他の業務も兼務しているため、電話相談ののち、面談が必要な場合は、随時設定します。
実施拠点は、藤沢駅から徒歩3分の場所にある藤沢カトリック教会内です。
ここは、湘南ライフサポート・きずなの事務局のおかれている場所で、教会の集会室をお借りしています。
学習支援は、毎週水曜日・金曜日の16:00~18:00と毎週土曜日の13:30~16:30に実施致します。
また、夏休み・冬休みなど長期休暇中は、高校受験希望者に向けた集中講義を実施し、来年の夏休みは、勉強合宿ができるように計画中です。

そのほかに、勉強だけではなく、「お楽しみ会」も行っています。今年の5月は、図工教室やビンゴ大会をしました。昨年の12月はクリスマス会。おやつの時間にボランティアが用意したケーキを生徒に出しました。
そして、修学支援・進学支援は拠点開設時間はもちろん、必要なときに随時動けるように準備しています。

このプログラムに、現在1回につき約10名、中学生の定期試験前は約20名ほどが参加しています。
対象者一人あたりの平均支援時間は、1回につき小学生が60分、中学生・高校生が90-100分です。
講師陣は、ボランティアの方中心で、現在約20名。この方々の半数は、教員免許資格や高校・中学校での教師経験者・塾講師の経験者です。ボランティアは藤沢市社会福祉協議会のボランティアセンターにも情報を掲示させて頂き、社協から紹介されて来て下さった方も何人もいます。

実施方法についてご説明します。

学習支援は、生徒がどのくらい学力があるのか確認後、本人のレベルにあった教材を提供します。基礎ができてない生徒も多いため、学年を下げるなど、基礎から復習していきます。
きずなレッジはマンツーマンまたは先生1人対して生徒は2名と決めて、常に一人ひとりのこどもに集中できるような体制を取ります。密接に関わるからこそ、生徒の苦手な部分を発見し、重点的に復習していくことができます。
高校の教師・教師経験者が多いことから、定期試験でどのよう問題が出題されるのか、受験勉強も学校に合わせてどう対策していけばいいのか、現場の先生たちが助言を行っています。
きずなレッジには外国籍または親の母国語が日本語ではない生徒も多くきているため、日本語教育の支援も行っています。
進学支援については、高校入試情報誌の購入と提供。生徒・講師と一緒に読みながら、希望する学校のオープンスクールや学校情報の把握。生徒にあった学校探しや選択の助言をします。今後は合同学校説明会にも参加し、学校の情報を集めていきます。
修学支援は、学習支援の場だけでは足りないなと判断した場合、家庭でもできるように課題を出します。

また、「勉強するだけじゃない楽しいところ」と思ってもらわなければ、継続して通所しないと思い、勉強の合間には大学生ボランティアが教会内でボール遊びや年2度のお楽しみ会をひらいています。ボランティア、特に学生ボランティアを「ちょっと年上のおねーちゃん・おにーちゃん」学校以外にいる半分ともだちのような関係性や距離感がある中で、生徒が学校の友達・先生・親には言えないことを言えるような環境作りが必要で、その関係性が居心地の良さに繋がると思っています。居心地が悪いところは「居場所」にはならないからです。

生活保護受給世帯の保護者には、月に1度手紙のやりとりをしています。養育環境に課題があると見受けた場合、福祉事務所のケースワーカーはじめ、各関係機関と連携。教育委員会やスクールソーシャルワーカーにも情報提供できるような関係づくりもしていけるように働きかけたいです。

その他として、まず2013年11月からの実績をお話します。

2013年11月から9月まで、のべ66名の生徒たちが参加しました。
昨年度は高校進学を希望した中学3年生が3名。全員、高校進学し、2014年度も継続して通所しています。
2014年4月~9月まで継続して48名が通所しています。高校進学希望者は6名。そして、今年の7月に高卒認定試験を受験した1名も合格しました。

続いて「きずなレッジだからこそ、できる」わたしたちの強みを紹介させてください。

一つ目は、【多様な“大人”との関わり】です。
受給世帯や生活困窮世帯の子供たちは、家庭・学校以外の人間関係が少ない傾向にあるようです。きずなレッジに通所することで、生徒の親よりずっと年下の大学生の先生・親世代の先生・親より年上、シニア世代の先生と幅広い世代の大人と関わることになります。
これは、コミュニケーション能力を養う以外にも、自分の親とは違う生き方を選択している「大人」を見ることは、「こう言う生き方をしている大人もいるんだぁ」と将来像を描く上で必要なことだ思います。

二つ目は、【外国籍生徒の受け入れとサポート】です。
外国人の子供たちは、日常の会話は日本人の子供たちと同じようにできますが、両親が日本語が得意ではないなどの理由から、語彙や読解力が不足している場合が多く、また、経済的に困窮している家庭が多く、経済的な理由で塾などに通うことも出来ません。中には親の仕事の都合などで、ある程度の年齢になるまで母国の親戚に育てられていた子もいて、日常会話にも不便を感じる子供もいます。
わたしたちは「どんな環境であっても、だれにでも、必要なこどもに学習の機会を与えたい」と考えています。日本語があまり話せないからという理由だけで断ることはありません。日本語教育免許を持っている先生や、母国語も話せる子がいるため、講師と日本語のうまくない生徒の間で意思疎通ができるように助けてくれます。

三つ目は、いろいろな問題のある生徒がいた場合などに、私たちがこれまでの困窮者支援の活動を通して培ってきたネットワークを通して、ふさわしい機関や制度につないでいけることです。それらの機関が、こどもだちの応援団として一緒に働けると信じています。

最後に、
週3回、必ずくる子も多いということは、彼らは学びの場を必要としていることがよく伝わります。
「ママに見せるんだ」と目をキラさせながプリント持って帰った小学生も、一緒に勉強を教えあう中学3年生も。「めんどくさい」って言いながらも週に2回はくる中学2年生も、友達を3人は連れてくる小学生も、バイトの前にちょっと顔出しにきましたと、近況報告くれる高校1年生も、成績があがったよって報告くれる中学生も、みんな学習の機会を必要としています。

きずなレッジにくるということは何かしら抱えているものがみんなあります。
彼らがきずなレッジにきて勉強している間は、「1人の人間」として、一緒に寄り添いながら時間を過ごして行きたいです。彼らは希望のカタマリです。彼らの中にある希望をつぶさないためにも、きずなレッジが『教育』と『福祉』をつなぐ接着剤となり、ボランティア・教育関係者・福祉関係者が一緒になって、希望のカタマリのかれらの応援団になり支援していきたいです。

以上です。(H)

2014年9月3日水曜日

生活困窮者自立支援法に想う

生活困窮者自立支援法。何がどう変わるのか、イマイチ解ってませんでしたが、ホームレス自立支援法に基づくウチのシェルターは、来年度から予算がおりないことになったとか。そこでハッと気がついたことを書きます。
ウチのように、「ホームレス」を敢えて拡大解釈して、とにかく「安定した居を失った方」をできる限り受け入れてきた施設は、今後は独立採算になるということ。当然、利用料はアップしてしまいます。
これまでは県の事業だったので、利用者の管轄自治体を問わず受け入れができました。でも、生活困窮者自立支援法にのっとると、ウチに「枠」を確保した自治体以外からの依頼を受けにくくなります。空き部屋があっても、「枠」確保していない自治体からの依頼は、断らざるを得なくなってしまいます。
独立採算で、二種施設としてやるか。生活困窮者自立支援法のもとで、特定の自治体からの依頼だけを受ける施設になるか。あるいは、両者を混合させるか。いずれも、現実的には厳しい道です。
ここから見えてくるのは、「居を失った状態」と「生活困窮」とが、全く別次元のカテゴリーであるのに、あたかも交換可能なように扱われてしまっていることの歪み。
さらなる問題は、生活困窮者自立支援法では、生活困窮の要因がかなりステレオタイプに分類され、それが制度に落とされてしまっていること。家計相談支援とか、学習支援とか、就労準備とか、一時生活支援とか、別個の専門団体・機関で担うのが前提になっています。それって別々なの?
これは地域福祉の役割分担としては、かなり稚拙。人間の困りごとは、簡単に腑分けできませんから。ここから漏れる方はどうなるの?漏れる方を支援する人材、つぶさに見て訊いて話し合って、専門機関につなぐ役割は、誰が担うの?
最もイヤな感じがしたのは、今まで協力しあってやってきた生活困窮者支援機関が、職務を変に上から細分化されて、「依託料」をエサに、「支援」という「資源」の奪い合いのフィールドに立たされたような気分になってしまったこと。
「本当に困った人」は生活保護を使えばよい。その一歩手前の人は、生活困窮者自立支援法を使えばよい。その峻別は恣意的なうえ、支援機関の職務を「上から」寸断する生活困窮者自立支援法。そんな法に対し、少なくとも私は、柔らかでジャジーな切り抜けをして行きたいです。負けねえ。(K)

2014年6月14日土曜日

神奈川新聞

神奈川新聞に、改定された生活保護法がらみで、きずなのスタッフが取材を受けました。以下のリンクでご覧になれます。

(上) http://www.kanaloco.jp/article/72782/cms_id/85459

(下) http://www.kanaloco.jp/article/72845/cms_id/85668

2014年6月1日日曜日

お楽しみ会

とても暑い日でしたが、無事にお楽しみ会を終えることができました~!!!

今日のお楽しみ会は主に小学生がメインで、20名くらいのこどもたちが集まって、シャボン玉したり、ストラックアウトで遊んだり、ビーズ細工を作ったりして、最後は全員でビンゴでもりあがりました。

初めてのお楽しみ会でだったので、反省点や改善点等もあると思いますが、みんなでわちゃわちゃと楽しい時間が過ごせました。

次回は半年後(クリスマスあたりかな?)くらいに、できたらいいなと思っています。(S)

大きなシャボン玉
みんなでビンゴ